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第2世代バイオ燃料 ヤトロフア(アブラギリ)栽培に世界中が熱視線

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第2世代バイオ燃料

ヤトロフア(アブラギリ)栽培に世界中が熱視線

中国・ブラジルで大規模栽培が始動

研究と実践にアプローチ

 「ヤトロフア」とはホームページをご覧の皆さんにはなじみの薄い植物かも知れませんが、和名は「支那アブラギリ」といいます。戦前にはわが国においても全国的に栽培されていましたので、古いご先輩にはおなじみかとおもいます。
 最近のニュースで海外(中国・ブラジル)において、日本人、あるいは日系2世の方がすでに植林にかかわり、数年後には東京の会社(バイオ・アグリ梶原唯乗 社長)がヤトロフアから植物油を採り、精製して軽油の生産を企画されているという話である。
 日経新聞掲載記事のあらましは下記の通りである。

1.  中国で100万本植林、3,4年後には200万リットルの軽油を生産、バイオ・アグリでは「ヤトロフア」を中国貴州省において、すでに昨年は50万本植林、さらに08年には100万本植林の計画で、来年以降も継続して植林を行う。ヤトロフアの実の収穫が可能になる3,4年後(植林後5年で結実)には軽油を生産する手はずである。
 中国におけるヤトロフアの栽培は提携先の貴州省の有限公司に依頼、収穫した実は現地で植物油にして日本へ輸入、精製すると軽油の代替品になる。事業資金は3億3千万円、今回は50万本分の費用を大塚倉庫(大塚製薬の子会社)が出資する。(日経産業08.5.13)

2. バイオデイーゼル原料栽培
 新聞記事なので詳しく書くと版権に抵触する懸念があるので、出来る限り簡潔にまとめる。ブラジレーロになった日本人という見出しにもあるように、今年はブラジル移民100周年ということで組まれた記念特集の1本である。つまり日系2世3人がブラジルでヤトロフアの栽培に取り組んでいる物語である。

  ○活動場所:ブラジルミナスジェライス州ジャナウーバー
  ○登場人物:日系人ナガシ・トミナガ(58)小6年の時長崎県から一家で移民
        日系2世ジョウージ・カギタ(63)ミナス州の農研所長
        日系2世ケンジ・ヤスダ(38)静岡県出身

 主役のトミナガ氏は少年時代にサンパウロ州へ移民した。大卒後日系の自動車部品メーカーを振り出しに、ブラジル住友商事リオ支店に転職、製鉄所やサトウキビエチレン生産、風力、太陽光発電企画などにかかわり、営業担当部長に昇進した。ときにミナス州政府経済開発局から同州北部でヤトロフアをやってみないかと奨められて決断、住友は04年に退職し、ミナス州へ移住した。
 そこで農務省農研のカギタ氏にめぐり合う。同地方でヤトロフアはどの家でも1〜2本は植えており、ランプ油とか石鹸の原料に利用されていて、干ばつに強く50年も継続して収穫が可能だという。その上非食用なので大豆、トウモロコシなどとの競合はない強みがある。そこで仲間に加わった日系2世のヤスダ氏とあわせ3人で54ヘクタールにヤトロフアを育てている。世界中から問い合わせが舞い込み、またスペインの自動車部品メーカーと合弁でバイオジャンMGという新会社を設立した。今は種作りの段階で栽培はこれからだという。(日経新聞 08.5.28)

3. わが国における栽培の歴史
 アブラギリは中国原産で、わが国へは古く渡来したといわれ、福井県、静岡県、島根県地方で古くから栽培されていた(日本アブラギリ)ものが、漸次全国へ広まった。中でも支那アブラギリは明治35年和歌山県有田郡旧岩倉村へ導入され、暖地の高知県、九州地方へ広まったらしい。昭和30年頃まで栽培されていたが、石油製品の進出により生産が後退した。古い農林省の統計では昭和5年種実1495トン、同11年2200トン、同24年419トンの記録がある。

  参 考 文 献
明永久次郎: 油桐 河出書房 1945
倉田益二郎:
特用樹の有利な栽培法 博友社 1951
山路木曽男他著:
林業技術者のための特用樹の知識 日本林業技術協会 1983
倉田益二郎:
特用樹種 朝倉書店
林業百科事典: アブラギリ 日本林業技術協会 1988

4. 非食用バイオ燃料最近の動き
 国内における動きとして、つくば市では軽油代替燃料としてヒマワリの油から作るバイオデイーゼルをバス向けに供給始める(日経産業 07.4.16)
 インドシナでは17億円を投じジャトロフア(アブラギリ)を大規模に栽培する(日経産業 07.7.12)オマーンではナツメヤシでエタノールの生産を始める(日経産業 07.7.17)ヤナギを原料にエタノールを試作・・・北海道下川町
 (日経産業 07.10.26)
 藻類でバイオ燃料、帝人はオランダのバイオベンチャーと共同で藻類からバイオ燃料を製造する技術を開発する
  (日経産業 08.6.24)
日航は非食用バイオ燃料を航空機の燃料に使う飛行テストをボーイング社と08年中に始める(日経 08.6.24)

○今後の予定
近く国内のヤトロフアにご関心をお持ちの方に呼びかけ、研究と植林に着手。
とりあえず、戦前に植栽された母樹の調査と種子の採集を行う。また植林方法から、軽油の精製などの情報収集にアプローチ。



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